東京福祉会は法人創設から100年、助葬事業を始めとして、トータルケアサービスで高齢期の生活を支える独自の社会福祉法人として、その役割を果たしてまいりました。
ご支援いただいている皆様への感謝と共に、100年の歩みを振り返り、この先の100年に向けた想いや情報をご紹介いたします。
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江古田斎場 副斎場長 大山 豊
私は、東京福祉会が100周年を迎える年に、入会20年目となります。
東京福祉会の歴史に比べたらまだまだですが、20年の間には、結婚、家族の誕生、親の死去等、様々なことを経験しました。
人生の重要な節目に東京福祉会があり、そして100周年となる今、偶然にも在籍させていただいていることは、感謝しかありません。
私の大好きな言葉の一つに「一期一会」がございます。一生に一度の出逢いを大切にするべきという意味です。
出逢うことができた、ご利用者様、近隣の皆様、関係協力業者様、先輩後輩職員、そして東京福祉会に感謝をして、次の100年を目指し、努力してまいりたいと思います。 -
福祉課 主任 荒山一弥
この職についてから、「社会からの孤立」を象徴するような、凄惨な現場を何度も目にすることがありました。また、ご両親から生を授かった方々が、誰にも見送られることなく、私達の手によって納骨堂に納められる光景は今でも胸が締め付けられます。しかし、これらの経験によって、東京福祉会が背負っている、社会に対する「責任」「使命」の崇高さを改めて感じています。
東京福祉会もいよいよ100周年を迎えます。記念すべきこの年に、前身である助葬会の「創立理念」を尊重し、現在まで社会福祉法人として使命を果たしてきた東京福祉会の一員であることは、感慨深いものがあります。
今後も創立理念を基礎とし、社会福祉の概念でもある「幸福の社会の実現」を、東京福祉会の職員やご支援を下さる皆様と一緒に考えていきたいと思っております。 -
第2練馬高松園 入所サービス課
副主任 飯塚康之私は平成19年、第2練馬高松園の開設時に入職しました。
ユニット型特養が制度化されて間もない時期で、チームとしてどの様な支援を目指していくのか、試行錯誤のなか改善に取り組んできました。ユニット型という、利用者様とより近い関りを持てる環境の中では、生まれる苦労や葛藤も多くあります。ですが、利用者様が見せて下さる笑顔に心癒され、仕事を続けることができました。
私は一職員として、利用者様一人一人の生活を尊重し、自宅での暮らしと変わらぬ生活を継続出来るよう自立を促し、自然な生活リズムを作る事が出来るよう心掛けています。
時に寄り添い、家族の様に、これからも利用者様やご家族様が安心して過ごせるような施設になるよう務めて参ります。
100周年を契機に、この施設が地域における包括ケアの中心を担っていければと思っています。 -
道灌山会館 業務課
野口智世私は東京福祉会に入職して2年目ですが、まだまだご葬儀を担当させていただくたびに新しい経験があります。その私にとって、1世紀前からの引継ぎの上に自分が働いているということは、途方もないものに感じられます。
私は現在、ご葬儀の打合せをさせていただく際には、心残りのないお別れをしていただくためにご家族のご希望をよく聞き、故人様らしさをご葬儀に反映できるよう努めています。慌ただしいご葬儀の中でも気持ちにゆとりを持ってお別れをしていただけるように、ご希望を伺うだけではなくご負担を減らせる適切なアドバイスとご提案がもっとできればと考えています。
そのために着実に知識と経験を積み重ねていくことがこれからの私の課題であり、日々勉強していきたいと思っております。 -
練馬高松園 在宅支援課 上野 孝
私は地域包括支援センターの職員として、平成29年に入職いたしました。
地域包括支援センターでは、担当地域のご高齢の方やそのご家族の方の相談を受けています。
特に心に残っているのは、支援の拒否があったケースです。親戚の方や近隣の方から情報をいただき訪問した際には「今は必要ありません。」と門前払いでしたが、職場内で協力して通院に同行し、介護保険の申請からサービスに繋ぐことができたときの達成感は今でも思い出すことができます。
「相談して良かった。どうもありがとう」と言っていただけた時は、この仕事に就いて良かったなと感じます。
これからも、職場の仲間たちと力を合わせて、地域の方々のお力になっていきたいと思います。 -
練馬高松園 入所サービス課
機能訓練担当 近藤 真理子「感謝。ありがとう。おかげさま。」
ご利用者様が話してくれた、私を勇気づけてくれる魔法の言葉。
一人で歩くことが困難であれば、横に立ち一緒に歩く。食べこぼしが多ければ、姿勢や食器などの調整を行い、出来るだけご自身の能力が発揮できるような工夫をする。涙がこぼれそうな時は、隣で傾聴する。日々の生活の当たり前なことでも、ご利用者様は笑顔で「ありがとう。」と声を掛けてくれます。
これからも当園での生活がその人らしいものであるように、寄り添い支えていきたいと思っています。
一人ひとりに全てを合わせるケアは難しいのかもしれません。それでも、ご利用者様の笑顔に繋がると信じ、機能訓練を通して支援を続けていきたいと思います。 -
江古田斎場 霊園課 主任 荒木清美
縁あって葬祭の仕事に就いて16年。いつも身近にあった「死」ですが、見つめないように目をそらしていたように思います。
「人は必ず死ぬこと」
「いつ死ぬかは分からないこと」
今日が人生の最終日かもしれないと思えていたなら、多少のことでは動じない肝の据わった生き方が出来ていたのかもしれません。そして何より、大切な人との別れに後悔の涙を流さなくて済んだのかもしれません。
聖恩山霊園の納骨堂には毎日多くの方がお参りに来られます。
おばあちゃんに見せたいと成人式の振袖でお参りに来られた方、息子さんを亡くされた高齢のお母様…。お葬式やお墓のかたちは100年前とは様変わりしましたが、故人を悼む気持ちは変わりません。ひとりひとり違う悲しみに寄り添う仕事に誇りをもって、これからも励んでいきたいと思います。 -
総務経理部 次長 中山英治
平成7年に入職し、勤続23年目となりました。入職後は様々な仕事をしてきましたが、中でも渉外部という葬儀前後のアドバイスを行う部署で、多くの気づきがありました。
特に、遺族の悲しみを癒すためのグリーフワーク「”わ”の会」では、それぞれの家族の絆や思いをより深く知ることができました。また多くの方々に、当会葬儀へ「感謝の言葉」をいただいたことはとても貴重な経験です。
これは長年、葬儀のノウハウを積み重ね、地域の皆様との信頼関係を築いてきたからだと思っております。
現在は、特別養護老人ホームの建設準備という責任重大な仕事を担当しております。日々忙しく過ごしておりますが、その忙しさも楽しみながら進めております。
100周年を迎えるにふさわしく、家族の絆や思いを大切に、地域に愛される施設が完成することを想像しながら…。