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ご葬儀エピソード
心待ちしていた東京オリンピック
■ 参列者:
ご家族・ご親族 6名
■ 式 場:
江古田斎場(直営)
■ 形 式:
無宗教 家族葬

想い 偲ぶ記念日となった日

57年ぶりに東京で開催されたオリンピック。
「選手たちの頑張っている姿に体調が悪いことも忘れるほど応援に熱が入ってしまうんだよ。」
その日がくることを病床で待ち望まれていたお父様。

その願いも虚しく、開会式の数日前に逝かれてしまいました。

「オリンピックの年になると早く始まらないかと心待ちにしていました。TVでの観戦でしたが開会式から閉会式まで毎日釘付けでした。一年延期となってしまったけれども再び東京で開催されるオリンピックは,昨年余命宣告されてからも懸命に病と闘い、今年は観られると、ことのほか楽しみにしていたのに残念です。」
ご長男の言葉に、当会職員は少しでもオリンピックとの繋がりをもつことができたらと思い、
ちょうどその日式場も空いていたこともあり、葬儀を開会式と同じ日にしてはとお話をしました。

「東京オリンピックの開会式と同じ日に父の葬儀をすれば、母にとっても思い出にもなるし、
父も喜んでくれると思います。」ご長男様は満足されたご様子でした。

葬儀当日、当会職員はオリンピックにちなんで、ビクトリーブーケ(メダリストが表彰式で受け取る花束)に似せた花束を生花部に依頼し、お母様にブーケの説明をしてお父様に手向けていただけるようご案内しました。

お母様は、「生涯を全うしたこと、夫婦でいてくれたことへの感謝の気持ちを込めてこのブーケを主人の胸の上に手向けます。」そう言われて棺に納められました。

「東京オリンピックと父の葬儀。毎年この日がくれば父を想い、偲ぶ記念日ができました。」
ご長男様から感謝の言葉をいただきました。

お母様とご長男様の想いがお父様に伝わり、東京オリンピックとともに心に残る式になったと
思いました。

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