その人らしい葬儀の為に 参列者ご家族・ご親族、友人、会社関係、近隣 100名 式場道灌山会館(直営) 形式仏式 花祭壇 心に残る、温かなご葬儀 初めてご家族にお会いした時、「故人らしく送ってあげたい」とおっしゃったことが印象的でした。 とても音楽好きの故人様で、合唱クラブに所属されていたそうです。 公演のいくつかは録音されていて、本人もまじえて家族で聞いていらっしゃったというお話を聞き、故人様の歌声を式中に流すことをご提案しました。 ご家族の皆様も「そういうことが出来るのなら、是非参列してくださる皆さんに聞いてほしい」と賛同してくださいました。 早速、選曲が始まりましたが、深い悲しみの中で故人様の声を聴き続けるという行為に、そのお心には負担がかかっているようでした。 涙ぐみながらどれが良いかと選んでおられる姿に、一度は「お辛いと思いますし、別の方法を考えましょうか」と申し上げました。 けれども「どうしても聞いていただきたいから」と作業を続けるご家族様の姿に、わたしたちも出来る限りのフォローをしようと心を決め、曲数やタイミングなど、何度も話し合いながら決めていきました。 式の当日、故人様の独唱が流れ、ご参列の皆様からの自然と暖かい拍手が起こった瞬間は、今でも心に残っています。 「とても良かった」「自分の時もこういう形がいい」とお話しされる方もおられ、優しい笑顔での暖かなお別れの場となりました。 ご家族様からも最後のお見送りの際に、「故人らしい葬儀になりました、本当にありがとう」と何度も感謝の言葉をいただきました。 葬儀担当者とご家族様、そして参列してくださる皆様全員の"故人を想う心"が一つにまとまったとき、暖かく穏やかなお別れの場となるのだと、改めて心に刻んだ出来事でした。 その他の葬儀エピソードを読む