『新年のご挨拶』

理事長 原山陽一
 新年明けましておめでとうございます。
 2020年の年頭にあたり、謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えになられたことと存じます。

 社会福祉法人東京福祉会は、大正8年11月6日の創立以来100年という大きな節目を迎えることができました。
 これもひとえに皆様方のご支援とご指導の賜物と、心より感謝申し上げます。
 創立者で、当時の東京市神田にて油問屋を営んでいた渡邊竹次郎翁は、一家の主が治療の為に財産を使い果たして亡くなってしまい、お金が無くて葬儀が出来ないと泣きふすばかりの家族を見て、「これでは社会不安になる」ということで、「財団法人 助葬会」を創設しました。

 

歴史を振り返れば、関東大震災や東京大空襲の2度にわたる災禍により法人の全財産を喪失するなど、安寧な道のりではありませんでした。
当時の宮内省からは、大正10年に現在の練馬区小竹町の御料地をいただき、大正15年に納骨堂「聖恩山霊園」を建立しました。現在では、文京区に「道灌山会館」、練馬区に「江古田斎場」、国立市に「ホール多摩国立」と3つの直営式場を整備しており業容を拡大しております。
そして、最後の時にその人生を尊重し寄り添うことを使命に、今日まで生活困窮者の為の助葬事業を行う全国でも数少ない社会福祉法人として、地域社会に貢献しております。併せて公益事業についても、地域の皆様のお役に立てるよう、ご家族や知人・友人の方々でお見送りする近親葬やお別れ会等、形式にとらわれない“その人らしさ”を大切にしたご葬儀を提案しております。
 
さらに、平成12年の介護保険制度の発足と同時に特別養護老人ホーム「練馬高松園」を開設し、平成19年に隣接して「第2練馬高松園」を開設。そして、令和3年に3つ目の特別養護老人ホーム「(仮称)第3練馬高松園」の開設を予定いたしております。今後も地域包括ケアシステムを支える中核施設として、引き続き地域に貢献していきたいと考えております。
わが国では、今後75歳以上の後期高齢者が、特に大都市部において急増すると予測されており、高齢期の生活を支える当会の役割は益々重要になると考えております。
今後も介護や葬儀など、高齢期の生き方をトータルに支える法人として成長してまいります。
 

今年の干支は庚子(かのえね・こうし)です。
ねずみは繁殖力が高く、繁栄の象徴とされています。また、十二支の一番目であることから植物にたとえると新しい生命が種子の中にきざし始める時期であるともされています。
社会福祉法人東京福祉会は今までの100年の感謝をあらわすと共に、これから先の100年に向けて、さらなる発展を遂げられるよう、
役職員一丸となって「強い決意」と「強い意識」で業務に邁進してまいります。
本年が、皆様にとって実り多き年になりますよう心よりご祈念申し上げます。

令和2年 元旦

社会福祉法人東京福祉会

理事長 原山 陽一