葬儀のまめ知識
弔問者の心得
訃報を受けたら
■ 故人が近親者の場合
平服のままで構いませんから、何はさしおいてもすぐに駆けつけ、お悔みの言葉を述べます。通夜や葬儀の準備を手伝う気持ちで出向きましょう。
■ 故人が友人・知人及びその家族の場合
普通の間柄なら、通夜か告別式のいずれかに出席すればいいでしょう。ただし、日頃から親しくしていた場合なら、通夜の前に弔問し手伝い(世話役)を申し出るのもいいでしょう。
■ 故人が上司・同僚及びその家族の場合
社内などで弔辞に関する規則が設けられているときにはそれに従いましょう。
とりあえずの弔問のマナー
■死亡の連絡で急いで駆けつけるとき
服装は派手すぎなければ普段着のままでも失礼にあたりません。
長居は避け、簡単なお悔みを述べて通夜・告別式に出直すか、手伝いを申し出るかなどを判断しましょう。
■故人との対面
自分から申し出ないというのが一般的です。
遺族に故人との対面を勧められたら、少し下がったところで両手をついて深く一礼し、冥福を祈りましょう。また、死因などは先方から言われない限り、尋ねないのがマナーです。
通夜や葬儀・告別式に参列できない場合は
■あらかじめ不幸を知っていても都合により参列できない場合は、代理人をたてるか弔電を打ちます。
■後日弔問する場合は、一段落した頃に出向くのがよいでしょう。
■香典を郵送で送る場合は、お悔みの手紙を添えて香典袋を現金書留又はマネーレタックスで送ります。
弔電の申し込み方
■弔電の申し込みは、電話(局番なしの115)で行うのが一般的です。通夜の始まる前までに届くようにしましょう。弔電には「漢字電報」と「かな電報」があり、漢字電報では、文例を用意しているので、文例番号で申し込みが出来ます。
弔電文例 | 例文番号 |
---|---|
謹んで哀悼の意を表します。 | 0500 |
ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。 | 0501 |
ご逝去を悼み、ご冥福をお祈り申しあげます。 | 0502 |
ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげますとともに、 心からご冥福をお祈りいたします。 |
0512 |
悲報に接し、悲しみにたえません。 心よりご冥福をお祈りいたします。 |
7503 |
○○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。 | 7511 |
○○○様のご逝去を悼み、ご冥福をお祈りいたします。 | 7512 |
主な敬称例
父親を 亡くされた方 |
ご尊父 お父様 お父上様 ご賢父様 |
夫の父 | ご尊父様 |
妻の父 | ご岳父様 | ||
母親を 亡くされた方 |
ご母堂様 お母様 お母上様 ご賢母様 |
夫の母 | ご母堂様 |
妻の母 | ご岳母様 (ご丈母様) |
||
妻を 亡くされた方 |
ご令室様 奥様 令夫人 | ||
夫を 亡くされた方 |
ご主人様 旦那様 ご夫君様 | ||
子どもを 亡くされた方 |
お子様 ご愛息様 ご愛児様 |
息子 | ご子息様 ご令息様 ご長男様 |
娘 | ご息女様 ご令嬢様 ご長女様 |
||
兄を 亡くされた方 |
お兄様 兄上様 ご令兄様 | ||
姉を 亡くされた方 |
お姉様 姉上様 ご令姉様 | ||
弟を 亡くされた方 |
弟様 ご令弟様 弟御様 | ||
妹を 亡くされた方 |
妹様 ご令妹様 妹御様 | ||
祖父母を 亡くされた方 |
ご祖父様 おじいさま ご祖母様 おばあさま |
||
おじ・おばを 亡くされた方 |
伯父様 ※父母の兄・義兄 叔父様 ※父母の弟・義弟 伯母様 ※父母の姉・義姉 祖母様 ※父母の妹・義妹 |
弔辞を頼まれたら
■弔辞を頼まれた場合は、特別な理由がない限り断らずに引き受けるようにします。
弔辞は、ふだんの話し言葉で故人に語りかけるようにします。内容は、故人の人柄や業績をたたえ、追慕と感謝の気持ちを述べ、遺族への慰めと励ましの言葉で結びます。読んでみて2~3分程度がよいでしょう。弔辞はご喪家に保存されますので、丁寧に正確に書きますが、文章は自分の言葉でよいでしょう。
弔辞の読み方
■正式には、厚手の巻紙に書き、奉書で包み、表には「弔辞」と書きます。
最近では、折りたたみ式の弔辞用紙を販売している文具店もあります。
香典の表書き
葬儀への参列の場合
■宗教によって異なりますが、「御霊前」であればどの宗教でも通用します。
■表書きの氏名はフルネームで記入します。また、その他の記入欄には住所や所属先も必ず書き添えて下さい。
■連名で出す場合は3名までにし、水引の中央部分から左よりへ、目上から順に記します。
■それ以上の場合は代表者の名前を中央に書き、その左側に「外一同」「外○○課一同」と書きます。この場合、別紙に全員の名前を記入して同封しましょう。
香典金額の目安
■故人やご喪家との付き合いの程度や社会的地位及び年齢等により異なりますが、隣人の場合で3,000円〜5,000円、友人・知人・上司など、お世話になった人の場合で5,000円〜10,000円、親戚では10,000円以上という例が多いようです。
区 分 | 年 代 | ||||
---|---|---|---|---|---|
20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | ||
故 人 |
祖父母 | 10,000 | 10,000 | ※ | ※ |
両親 | ※ | 100,000 | 100,000 | 100,000 | |
兄妹・姉妹 | ※ | 50,000 | ※ | 30,000 | |
おじ・おば | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | |
その他の親族 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | |
上司 | 3,000 | 5,000 | 10,000 | 10,000 | |
同僚 | 3,000 | 5,000 | 5,000 | 5,000 | |
部下 | ※ | ※ | 5,000 | 10,000 | |
勤務先社員の家族 | 3,000 | 5,000 | 5,000 | 5,000 | |
取引先 | ※ | 5,000 | 10,000 | 10,000 | |
友人・知人 | ※ | 5,000 | 5,000 | 5,000 | |
隣人 | 3,000 | 3,000 | 5,000 | 5,000 |
(平成10年三和銀行調べ 最多回答額)
※ 印はサンプルが少ないためデータなし