最後の親孝行として 参列者ご家族・ご親族15名、一般5名 式場道灌山会館(直営) 形式仏式 家族葬 ひとときの家族団らんを過ごした日 ご納棺の儀でのことです。納棺師の方がお父様の顔を整えようとしたとき、 ご長男から髭(ひげ)剃りをしたいと、ご希望がありました。 ご両親が理容室を営んで40年。 地元の常連のお客様にお父様はいつも笑顔でお迎えし、他愛のない会話、 時には相談や悩み事を聞いてあげていたそうです。 体調を崩されてからも、多少の無理をしてでもお店に出られていたほど、この仕事が好きだったそうです。また、家族のためにも一生懸命働いてくれた、そんなお父様の姿を見て、ご長男様はお店を継ぐ決心をし、会社を辞めて5年前に理容師の資格を取られました。 亡くなる1年ほど前に体力の限界を感じたお父様から、お店を任されたそうです。 「理容師になりたて頃は、お客様の顔を傷つけないか不安でした。」 お父様からは「苦手なことは人の倍以上練習すれば、いつか克服できる。」と励まされ、 その言葉を信じて今ではだいぶ上達されたそうです。 そして『先生』でもあったお父様への最後の親孝行として髭を剃りたいとのことでした。 お父様の長年愛用されていた‘‘かみそり‘‘を使い、そばで見ていたお母様は「上手に剃(そ)れるようになったね。」 お子様達からも「おじいちゃん若返ったね。」など声をかけられていました。 団らんのひとときのようにお父様を囲んで話されているのを見て、ご家族の絆の強さを改めて感じました。 その他の葬儀エピソードを読む